日本三不動の一 ロゴ 瀧谷不動尊

お帰りなさい、ご先祖さま

お帰りなさい、ご先祖さま

今年も、お盆の季節になったことを告げるように、
サルスベリが枝いっぱいに赤い花を付け、アブラゼミが大声で鳴いています。

お盆は正式には盂蘭盆会と言います。インドの言葉で「ウランバナ」と言い、
「さかさまに吊り下げられるような苦しみ」という意味があります。

ご先祖さまが、こんな苦しみに遭っていたら、救ってあげたいと思うのが人情ではないでしょうか。
そのためのご供養がお盆の行事です。

お盆の由来は「仏説盂蘭盆経」の中の、お釈迦さまの弟子の目連尊者が、
餓鬼道の世界で苦しんでいたお母さんをお釈迦さまの教えに従い、法要を開いて供養し、
救ってあげたというお話から法要が行われるようになりました。
お盆は八月十三日から十六日に亘り実施されるのが一般的です。

精霊棚を準備し、ご先祖さまを迎えて、それぞれのご家庭で目連さんが行ったように、
ごちそうをお供えして、お坊さんにお経をあげていただきます。
目連さんが母の成仏を喜び、飛び跳ねたのが盆踊りの始まりと言われています。

-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者 佐藤 雅晴 師

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