日本三不動の一 ロゴ 瀧谷不動尊

印鑑 印鑑 概要

不動明王(お不動さま)について

明王とは仏法を守護し、人々を災いや迷いから救ってくださる仏さまです。中でも「お不動さま」と呼ばれ、広く信仰を集めるのが不動明王さまです。お不動さまのお姿は、煩悩にまみれた救い難い者をこそ救うため、また、仏道の妨げになるよこしまな心を断つため、勇ましい出で立ちをしておられます。表情はたいへん険しいですが、人々を憐れむ大きな慈悲を持った仏さまとして古くから信仰を集めてきました。

不動明王像の両脇には、脇侍わきじとして矜羯羅童子こんがらどうじ制咜迦童子せいたかどうじが配され、三尊としてお祀りされることが多くあります。

不動明王(お不動さま)について 本堂奉安座像不動尊

揺るぎない心を持ち、
人々を守る仏さま

お不動さまはその名の通り「動かざる」「揺るぎない」固いさとりの心を持ち、これを表す盤石座ばんじゃくざに住しておられます。

仏教発祥の地・古代インドでは「アチャラナータ」と呼ばれ、これもまた「動かざる守護者」という意味です。お不動さまは、よく信心し修行に励む人を守護し、寄り添ってくださる仏さまです。

お不動さまが背中に火炎を背負っておられるのは、全身火炎となって衆生しゅじょうのいっさいの煩悩障難しょうなんを焼きつくす、火生三昧かしょうざんまいのご精神に住まわれていることを現しています。

お不動さまのご誓願は、人間の悩みの原因である無明まよいを断ち切って、ほんとうの幸せをおさずけになることにあり、私たちの真心が通ずるならば、どのような願いでも必ず一願は成就するといわれています

お不動さまの御姿の解説

  • 右手に握っておられるのは「利剣りけん」。人々の心の迷いを断ち切るための剣です。
  • 左手に持っておられるのは「羂索けんさく」。正しい道へと導くための縄です。
  • お不動さまが住しておられる岩座は「盤石ばんじゃく」といい、不動を象徴した堅固な御心を表しています。
  • 背中には「迦楼羅炎かるらえん」。あらゆる煩悩災難を焼きつくす火焔を背負われております。
  • お不動さまの左(向かって右)に立つ脇侍わきじ矜羯羅童子こんがらどうじ」。不動明王を補佐する童子です。
  • お不動さまの右(向かって左)に立つ脇侍わきじ制咜迦童子せいたかどうじ」。不動明王を補佐する童子です。
お不動さまの御姿の解説
脇侍(わきじ)
ご本尊の左右に控える仏さまで、ご本尊の教えを補佐する役割をするといわれています。
火生三昧(かしょうざんまい)
火炎の世界に住み、煩悩や災難を焼き清めることです。
瀧谷のお不動さま

印鑑 印鑑 瀧谷のお不動さま

弘法大師の御作と伝えられる
お不動さま

※当山では不動明王を「お不動さま」と親しみを込めてお呼びしていますので、以下お不動さまと表します。

当山のご本尊お不動さまと脇侍わきじの2体は、平安時代821年に弘法大師が高野山へ行く途中、この地で雨乞いをご祈願され、ご自身で一刀三礼いっとうさんらい(ひと彫りごとに三度礼拝する)の祈りを込めて彫られた霊像と伝えれられています。

弘法大師は国内をめぐり歩く際、どこにいてもお祈りができるよう念持仏ねんじぶつとして自作のお不動さまを持ち歩いておられたという逸話が残っており、数ある仏さまの中でもお不動さまに一層の敬意を持っておられたようです。

当山のお不動さまは、脇侍わきじ矜羯羅童子こんがらどうじ制咜迦童子せいたかどうじとともに国の重要文化財に指定されています。3体合わせて重要文化財に指定されているのは大変珍しいことです。

南北朝時代には、当地の南に位置する千早ちはや城城主であった楠木正成くすのきまさしげが当山のお不動さまにお詣りし、戦場でお不動さまが身代わりになってくださり命が助かったとのいい伝えが残っています。

当山のお不動さまは、古来「日本三不動の一」といわれ、俗に「目の神様」「芽の出るお不動さま」あるいは「どじょう不動さま」などと呼ばれてひろく信仰されています。また、厄除開運、商売繁昌、交通安全など、あらゆるご祈願に不思議なご利益をいただかれる方が多く、毎月28日のご縁日には多くの人々のお詣りで境内が賑わいます。

弘法大師の御作と伝えられるお不動さま

秘仏本尊のご開帳

平素、本堂の中央にご本尊を安置しているお厨子の扉は閉じておりますが、お不動さまご縁の毎月28日にはご開帳し、その日は終日本堂にて開扉大護摩供を厳修いたします。その他に、毎月8、18日も「八の日ご開帳」としております。

ご本尊は毎月8日、18日、28日にご開帳されます。

秘仏本尊のご開帳 本堂内陣の様子
観音霊場出迎え不動尊 観音霊場出迎え不動尊
瀧行場のお不動さま 瀧行場のお不動さま

境内にはあちこちに
お不動さまがいらっしゃいます

お不動さまは、人々を助けるために多様な姿をして現れになります。
当山は本堂以外に、瀧不動堂や一願不動堂、明王殿などのお堂にもお不動さまがいらっしゃいます。ゆっくりと境内をめぐり、よいご利益をおいただきください。

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