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七月 七仏通戒偈しちぶつつうかいげ

七月 七仏通戒偈

 お釈迦(しゃか)さまと、お釈迦さま以前の六人の仏さま(過去七仏)が皆、実践し、説かれた教えが「七仏(しちぶつ)通戒(つうかい)偈(げ)」です。それは「悪いことはしないで、善(よ)いことをし、自らの心を清めなさい。これが仏の教えです」という偈文です。


 悪いこととは、十悪で表され、からだの行為である「殺生(せっしょう)」生き物を傷つけること、「偸盗(ちゅうとう)」盗むこと、「邪婬(じゃいん)」男女の道を乱すこと。ことばの行為である「妄語(もうご)」嘘(うそ)をつくこと、「綺語(きご)」無意味なおしゃべりをすること、「悪口(あっく)」汚いことばを使うこと、「両舌(りょうぜつ)」中傷(ちゅうしょう)すること。心の行為である「慳貪(けんどん)」ものに執着(しゅうじゃく)すること、「瞋恚(しんに)」怒(おこ)ること、「邪見(じゃけん)」自分本位に考えることです。(善いことは十月の「十善戒(じゅうぜんかい)」を参照)。

 過去七仏がこの教えを実践し仏になられたというのであるから、私たちもぜひこの教えを実践し、自らの心を清めてまいりましょう。

-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者:東京都港区 真言宗智山派 宝生院住職 小山龍雅 師

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