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十月 十善戒じゅうぜんかい

十月 十善戒

 七月に紹介した「七仏通戒偈(しちぶつつうかいげ)」で過去七仏が皆、実践し、説かれた善いことが「十善戒(じゅうぜんかい)」です。


 それは、からだの善(よ)い行い「不殺生(ふせっしょう)」あらゆる生命(いのち)を尊重しよう、「不偸盗(ふちゅうとう)」他人のものを尊重しよう、「不邪婬(ふじゃいん)」お互いを尊重しあおう。ことばの善い行い「不妄語(ふもうご)」正直に話そう、「不綺語(ふきご)」よく考えて話をしよう、「不悪口(ふあっく)」優しいことばを使おう、「不両舌(ふりょうぜつ)」思いやりのあることばを話そう。心の善い行い「不慳貪(ふけんどん)」惜(お)しみなく施(ほどこ)しをしよう、「不瞋恚(ふしんに)」にこやかに暮らそう、「不邪見(ふじゃけん)」正しく判断しよう、という教えとその実践です。


 「悪いことはしないで、善いことをし、自らの心を清めなさい」というのが過去七仏の教えでした。ですから、十悪は行わずに、積極的に十善を行ない、心を清めてまいりましょう。

-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者:東京都港区 真言宗智山派 宝生院住職 小山龍雅 師

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