日本三不動の一 ロゴ 瀧谷不動尊

節分と涅槃会に思う

節分と涅槃会に思う

冬の寒さも峠を越える二月の大きな行事に節分と涅槃会があります。

節分は、追儺と呼ばれる平安期の宮中行事が始まりとされ、
「福は内、鬼は外」の掛け声と共に戸内外へと豆をまき難を滅し、福を招き寄せる行事です。
豆は魔性の物を打ち砕く不思議な呪力があるとされ、豆はまめ(健康)と魔滅に通じることから、
いり豆を用いて悪い芽が出ないようにとの願いが込められていると言われています。

また、二月十五日はお釈迦さまが入滅した日です。
釈尊は三十五歳で悟りを開かれてから、四十五年間にわたりインドの各地で人々はもとより万物を茲しみ、
伝導布教にあたられました。
沙羅双樹のもとで、多くの弟子や神々、動物が悲嘆にくれる様子が涅槃図に描かれております。
お釈迦さまの教えは、今日まで二千五百年にわたって受け継がれてきました。
私たちは自然を茲しみ、自身を見つめ、他者との関わりを大切にし、
過去から未来へのランナーとしての役割と伝統文化の意義の深さを体感し、
日々の生活を見つめ直しながら過ごしたいものです。

-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者 佐藤 雅晴 師

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