年の始まりです。この一年を心豊かに過ごすためのヒントをお不動さまから学びましょう。名文で綴られる「瀧谷山不動明王和讃」の一節を引用しつつ、そのヒントを探してみます。
一門とは、お不動さまのこと、お不動さまの教えです。それに対して普門とは、あらゆる仏さまの教えのことです。お不動さまにお祈りすることは、すべての仏さまへの信仰に通じるという極意を示しています。
同じように私たちの暮らしも自分だけの暮らしではなく、他者や社会に通じているはずです。自分の一つの行いが、社会のお役に立つように心がけることは、まさしく一門すなわち普門の実践です。
新春、そうした思いで瀧谷山にお参りください。そして何か新しいことを始めてみましょう。きっとやがてたくさんの花が咲くはずです。
-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者 柳下 純悠 師