仏さまの教えを学ぶ仏道修行の基礎である「戒学(かいがく)」「定学(じょうがく)」「慧学(えがく)」の三つを合わせて「三学」といいます。
戒学とは、仏さまの教えを実践する修行者が守る、からだと、ことばと、心の行いに対する仏さまの教えです(詳しくは十月の「十善戒(じゅうぜんかい)」を参照)。
定学とは、日々の自分の行いを仏さまの教えに照らし、静かに心を見つめ、自らの生活をふり返る修行です。
慧学とは、戒学、定学を実践することで、自然と仏さまの教えが身につき、私の心の中にある、仏さまの心に気づいていくことです。
そして大切なことは、戒、定、慧が独立した教えでなく、密接に結びついているということです。戒のない定、定のない戒では、真の仏さまの教えは身につきません。善(よ)き行いをして生活を正し、常に自身をふり返り、仏さまの心を身につけてまいりましょう。
-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者:東京都港区 真言宗智山派 宝生院住職 小山龍雅 師