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四月 四聖諦ししょうたい

四月 四聖諦

 お釈迦(しゃか)さまが悟られた「苦(く)」「集(じゅう)」「滅(めつ)」「道(どう)」の四つの聖なる真理を「四聖諦(ししょうたい)」といいます。苦諦(くたい)とは「人生は思いどおりにならない苦に満ちている」という真理。集諦(じったい)とは「人生を苦にするその根本は、私たちの欲望が集まった煩悩(ぼんのう)にある」という真理。滅諦(めったい)とは「その煩悩を滅すれば私たちは仏の境地に到ることができる」という真理。道諦(どうたい)とは「煩悩を滅するためには八正道(はっしょうどう)という修行の道がある」という真理(「八正道」については八月を参照)。


 人生を苦と見るか楽と見るか? お釈迦さまは、人生とは思いどおりにならない苦だととらえて修行され、苦を克服(こくふく)されました。思いどおりにならない人生を思いどおりにしたくて苦しんでいる。思いどおりにしたいという欲望は私たちの煩悩から生じている。


自分の心の奥底にある、欲望をしっかりと見つめてまいりましょう。

-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者:東京都港区 真言宗智山派 宝生院住職 小山龍雅 師

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