日本三不動の一 ロゴ 瀧谷不動尊

十一月 十一面じゅういちめん観音かんのん

十一月 十一面観音

 観音菩薩(かんのんぼさつ)の変化身(へんげしん)のひとつで、十一の顔を持つのが「十一面(じゅういちめん)観音(かんのん)」です。お大師さまは十一面観音の功徳(くどく)を「すべての仏の源は大日如来(だいにちにょらい)であるが、大日如来の大悲(だいひ)の徳を特に司(つかさど)る仏が観音菩薩であり、その名を聖十一面観音という。利他行(りたぎょう)の仏であり、その名を称える者に十の利益(りやく)を授け、その真言を誦(じゅ)する者に不滅の功徳を与えてくれる」と説かれています(『精霊集(しょうりょうしゅう)』)。


 十種の功徳とは「病気にならない」「仏さまに受け入れられる」「財産や食物に困らない」「敵から守られる」「目上の者から親しくされる」「毒薬や毒虫から守られる」「凶器によって傷つけられない」「水の事故に遭(あ)わない」「火事に遭わない」「不慮の事故に遭わない」こと。また、十一面観音の真言は「オン ロケイジンバラ キリク ソワカ」。心を込めてお唱えすれば、必ず観音さまが護(まも)ってくださります。

-当山御宝暦の法話から転載-
執筆者:東京都港区 真言宗智山派 宝生院住職 小山龍雅 師

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