日本三不動の一 ロゴ 瀧谷不動尊

永遠の一日

永遠の一日

 戦国時代を統一した豊臣秀吉に、ある武将が立身出世の秘訣を尋ねました。すると、秀吉は「別に立身出世の秘訣など無いのだ。ただその『分』相応に努力したまでだ。過去を追わず、未来を憂えず、その日の仕事を、一生懸命こなして来ただけだ」と答えたそうです。私達は、何かを成し遂げたい時、ああしておけば良かった、こうしておけば良かったと過去を後悔してみたり、あれもしなくては、これもしなくてはと未来を急いでみたり致します。しかし、何かを成し遂げたいならば、秀吉の様に草履取りは草履取りなりに、侍大将は侍大将なりに『分』相応にその『分』を立派に生かす一日を送るべきです。一生を有意義に尊く生きるとは、一日一日を、その日その日を二度と来ない「永遠の一日」として一生懸命生きて行く事なのです。

執筆者
埼玉県加須市不動岡
真言宗智山派
不動ヶ岡不動尊 總願寺住職 山口眞司師

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