概要
弘法大師が密教と共に持ち帰った
お護摩祈祷
真言密教と不動明王
密教はその教えを師から弟子へ直接に、非公開に伝授されることから秘密仏教ともいわれます。わが国には、平安時代に弘法大師空海上人により伝えられ、真言宗が開かれました。弘法大師の開かれた日本密教は真言密教とも申します。
お護摩祈祷は密教の秘法で、火中に供物を投げ入れてご本尊を供養し、そのご加護を願う儀式です。この修行を通して精神の向上につとめ、様々な願いの成就を祈ります。

不動明王とお護摩祈祷
お護摩を修行する時は、多くの場合ご本尊として不動明王がお祀りされます。それはお不動さまのお姿に表されている尊いご精神にあります。お不動さまの険しい表情のお姿は煩悩多く強情な衆生を救済するため、大日如来が現された忿怒形です。お不動さまが背中に火炎を背負っておられるのは、全身火炎となって衆生のいっさいの煩悩障難を焼きつくす、火生三昧のご精神に住まわれていることを現しています。
このようにお不動さまはお護摩のご本尊としてまことにふさわしい仏様で、お不動さまとお護摩と衆生とは仏の慈悲により深く結ばれているのです。

- 密教
- 教えを師から弟子へ直接伝授する、非公開の仏教のこと。秘密仏教ともいう。
- 衆生(しゅじょう)
- この世に生きるすべてのもの。
- 火生三昧(かしょうざんまい)
- 火炎の世界に住み、煩悩や災難を焼き清めること。

当山では皆様の祈願成就のため、
毎日お護摩祈祷を
おつとめしています。

お護摩祈祷をご希望の方は、
ご都合のよい日にお越しください。
はじめてでもわかる“お護摩祈祷”
当日、本堂のご祈祷にて
お護摩の炉に火を焚きお不動さまを炎の中にお招きします。様々なお供え物を投げ入れ、お不動さまに捧げます。
当日、本堂でのご祈祷にて
皆様のお名前・お願い事を読み上げ、ご祈祷札をお護摩の火にかざし、お不動さまに宿っていただきます。
後日、瀧谷不動尊にて
引続き、お寺にてご祈祷をお願いされた日からそれぞれお申し込みの期間に応じて毎日お護摩祈祷をおつとめします。
- おつとめ
- 勤行(ごんぎょう)ともいい、ご本尊に向かってお経を唱えることです。瀧谷不動尊では毎日おつとめをしています。
お護摩祈祷のお申し込み

お申し込みの流れ
二、 本堂へご案内

おつとめの準備が整いましたら本堂へご案内いたします。
ご家族、お連れ様ともご一緒にこころ静かにお待ちください。
三、 ご祈祷

お護摩祈祷をおつとめして、お不動さまのご加護があるようお祈りいたします。
事前予約は不要です。
ご祈祷の時刻までに余裕をもって
お越しください。
お護摩祈祷の時刻
- 平日 :
- 7:00 10:00 11:30
- 土日祝(第4日曜日除く) :
- 7:00 10:00 11:30 13:30 15:00
- 第4日曜日「月例祭」:
- 6:00 10:00 11:30 13:30 15:00
お越しになり受け付けを済ませて
ください。
ご祈祷料
当山では、お寺でご祈祷をおつとめする期間に応じてご祈祷料を定めています。
その期間は、当座(一座)から1年間まで7種ございます。
また、お願いされる期間によって、それぞれお札がございます。
いずれも祈願初日にお札をお渡しし、ご家庭でお祀りしていただきます。
なお、一週間以上のお願いはそれぞれの期間、日々のお護摩祈祷にてご祈願いたします。
- 当座祈祷(ご参拝の一座だけのご祈祷)
- 五千円
- 一週間祈祷
- 七千円
- 三週間祈祷
- 一万二千円
- 一ヶ月祈祷
- 一万五千円
- 開扉大護摩供(三ヶ月)
- 三万五千円
- 特別開扉大護摩供(半年)
- 六万円
- 特別開扉大護摩供(一年)
- 十万円
- 開扉大護摩供(かいちょうだいごまく)
- 御本尊厨子(ごほんぞんずし)の扉を開いて祈願するお護摩です。
ご祈祷札について
ご祈祷をおつとめする期間に応じて、それぞれお札がございます。

当座祈祷

一週間祈祷

三週間祈祷

一ヶ月祈祷

開扉大護摩供 (三ヶ月)
特別開扉大護摩供 (半年)
特別開扉大護摩供 (一年)
お札の祀り方
- 一、お不動さまのご尊影、お厨子のお祀りしてあるところ
- 二、お仏壇の中
- 三、神棚
その他、ご家庭内の清らかな場所を選んで、南向きあるいは、東向きになるようにお祀りください。粗末にならないよう、ご祈祷札を家庭の本尊様として大切にお祀りし、日々手を合わせてご自身の祈りを深めるとともに、心の幅を広げるように心がけてください。

ご祈祷札と一緒にそれぞれお下がりをお渡しいたします。
- お洗米は、ご飯を炊かれる時、一緒に炊いてお召し上がりください。
- お加持水は、境内のお大師さまが開かれた井戸の水です。
薬を飲まれる時や、お米を炊かれる時にお使いください。 - お供物は、有難いお下がりとしてお早めにお召し上がりください。
- お下がり
- 仏さまにお供えしたものをいただくこと。
ご祈祷札は、年の暮れ、あるいは新しいお札を受けられる時に、当山寺務所へお納めください。
当山で撥遣(はっけん)=お魂ぬきをして、お焚き上げいたします。お納札物の規定は以下の通りでございます。
〈お受けできるもの〉
お札、お守、護符、念珠などは他の寺社のものを含め、燃えるものは寺務所にてお受けいたします。
〈お受けできないもの〉
人形、置物、写真、ビニール、ゴム、プラスチック、陶磁器製、金属製、遺品、書簡、印鑑、袋類、器や燭台などの道具類、仏壇、神棚、お厨子、お社、燃えない念珠、ガラス製、しめ縄等の飾り物
昨今の環境問題に配慮し、納札物を限らせていただいております。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
〈ご尊像などの撥遣について〉
- 当山のお不動さまのお厨子・荒神様のお社は、ご尊像と共にそのままお受けいたします。
- 他の寺社で受けられた仏様、御神体については、お焚き上げできる物に限りお受けし、当山にて撥遣いたします。
但し、御仏体、御神体などで撥遣を希望される場合は護摩供を修行し、終了後お持ち帰り頂きます。
- 撥遣料
- 五千円 (寺務所にて受け付けいたします。)
- 撥遣(はっけん)
- お迎えした仏・菩薩を送ること。「お魂抜き」「お性根抜き」ともいう。